現在行っている研究・業績
【主要研究概要】
沖縄県・琉球諸島に多い皮膚病の病態や疫学的な解明と、角化症・皮膚老化に関する探求を目標としています。
【概要】
沖縄県に根差した皮膚病の診療と治療、研究をモットーとしています。皮膚病の診療分野では全国水準の治療を、沖縄県の地元で受けることができるように卒後教育を行っています。現在、皮膚科学会専門医やアレルギー学会専門医、医真菌専門医を多く輩出し、地域医療へ広く貢献しています。
研究分野では、実際の皮膚病の診療現場から生じた問題点の解決を目標にしています。特に沖縄県・琉球諸島に多い皮膚病にスポットをあてて研究しています。また角化症の病態解明、創薬、新規診断法の開発、皮膚老化への挑戦など、一般皮膚科医学への研究も続けております。沖縄県に多くみられる遺伝性皮膚症の病態解析のため遺伝子ゲノム解析と、実臨床に使用しやすいタンパク質レベルの検出系の確立や治療標的の同定を行っています。
【大学院での研究指導内容】
- 基礎研究
- 加齢による皮膚の内因性老化の解析と、その可逆性への挑戦
- ダリエー病など先天性角化症の治療薬へ向けての創薬
- 毛髪の観察による遺伝性角化症の新規診断法の確立
- ヒトの創傷治癒が他の哺乳動物よりも圧倒的に劣る進化論的理由と生化学的機序の探索
- 公衆衛生上の取り組み
- 宮古島、粟国島、久米島、古宇利島、与那国島、伊江島、沖縄本島と、各諸島に特有の皮膚病への対策と皮膚癌検診の長期的な取り組み
- アルコール多飲による皮膚障害の発症機序の解明
- 臨床研究
- 沖縄県に多発する皮膚型成人T細胞リンパ腫(ATL)と菌状息肉症の、病理組織学的診断法の確立
- 遺伝性皮膚疾患診断のための原因遺伝子のゲノム解析
- 隆起性皮膚繊維肉腫(DFSP)の新規変異遺伝子の検出と、病理組織学的診断法の確立
- 血管肉腫の原因究明のための腫瘍組織内での外来遺伝子・変異遺伝子の探索
- 沖縄県のヒトヘルペスウイルス(HHV-8)感染率の調査とカポジ肉腫発症に関する検討