皮膚疾患画像ナショナルデータベースの構築とAI活用診療支援システムの開発
当院では、以下の臨床研究を実施しております。このような研究は、厚生労働省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、研究内容の情報を公開することが必要とされております。この研究に関するお問い合わせは、以下の「問い合わせ先」へご照会下さい。
[研究課題名] 皮膚疾患画像ナショナルデータベースの構築とAI活用診療支援システムの開発
[研究期間] 人を対象とする医学系研究倫理審査委員会承認日〜2030年12月31日
本研究の概要は以下のとおりです。
- 研究対象
2000年1月1日から2018年5月31日までに当院で皮膚疾患の診断や治療を受けた患者さんです。
- 研究の意義・目的・方法
レントゲン写真やCT画像を人工知能(AI)により自動診断するシステムの開発が進んでおり、近い将来AIによる自動読影が可能となると考えられています。一方、皮膚科領域はテレダーマトロジーとも呼ばれる遠隔診断システムが民間業者によりすでに実用化していますが、これはAIではなく皮膚科医が写真や臨床情報を基に遠隔診断しているため、多くの症例を短時間に処理することはできません。
AIの開発には多量の皮膚病の写真が必要であることから、今回日本皮膚科学会が主導し、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)による研究費を財源とした皮膚病を集めた国家的なデータベースを作成する研究が始まりました。琉球大学もこの研究に参加しています。データベースには写真とその診断名、年齢、性別、診断根拠となった臨床情報、治療内容、そして転帰などの情報が紐付けされ、デジタルデータとして保管されます。なお,提供前に個人を判別できる可能性のある写真(個人が特定可能な顔面全体の写真,特徴的な刺青や詳細な指紋など)を除外しますので、個人が特定できるような写真及び臨床情報は一切提供しません。データベース完成後には、登録されたデータを使用して皮膚病の写真を使った診断補助システムの開発を行います。なお、データベースとして蓄積されている情報は既に個人情報が削除された状態となっておりますので、利用に際してあなたの個人情報が流出する恐れはありません。
- 研究機関名・研究者名
研究組織は以下の様になっております.
研究代表施設:筑波大学皮膚科・藤本 学
研究参加施設一覧:
- 浜松医科大学 皮膚科 教授 戸倉 新樹
- 東北大学 皮膚科 准教授 山﨑 研志
- 東京大学 皮膚科 教授 佐藤 伸一
- 慶応義塾大学 皮膚科 教授 天谷 雅行
- 東京女子医科大学 東医療センター 教授 田中 勝
- 日本医科大学武蔵小杉病院 教授 安齋 眞一
- 新潟大学 皮膚科 教授 阿部 理一郎
- 山梨大学 皮膚科 教授 川村 龍吉
- 信州大学 皮膚科 教授 奥山 隆平
- 京都大学 皮膚科 教授 椛島 健治
- 高知大学 皮膚科 教授 佐野 栄紀
- 九州大学 皮膚科 教授 古江 増隆
- 熊本大学 皮膚科 教授 尹 浩信
- 琉球大学 皮膚科 教授 高橋 健造
- 慶応義塾大学 医療政策・管理学 宮田 裕章
- 東北大学 東北メディカルメガバンク機構 教授 長﨑 正朗
[個人情報の取り扱い及び開示について]
個人が特定できるような写真及び臨床情報は使用しません。使用する情報からは氏名、住所など患者さんを直接同定できる個人情報は削除します。個人情報の管理は専門のパソコンを利用し、パソコンの保管は鍵付きの保管庫にて行います。また、研究成果は学会や学術雑誌で発表されますが、その際も患者さんを特定できる個人情報は利用しません。この研究にご自分の診療情報を使用してほしくない方はいつでも遠慮なくお申し出下さい。使用をお断りになっても不利益を生じることは一切ありません。
[研究計画書に関する入手について]
本研究に関する研究計画書の閲覧及び入手に関しては、下記の「研究に関する問い合わせ先」までご連絡下さい。ただし、情報の公開・閲覧に関しては、他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内に限られます。また,既に写真が加工されて機械学習に使用されるなどした後は特定の写真を削除することが出来なくなりますのでご留意ください.
[研究に関する問い合わせ先]
〒903-0215 沖縄県中頭郡西原町上原207番地
琉球大学医学研究科 皮膚病態制御学講座 大平 葵、山口 さやか
TEL 098-895-1153