ごあいさつ
琉球大学医学部は昭和56年に創立と、国立大学としては最も新しい医学部であり、皮膚科学教室は、初代教授である 名嘉真 武男先生から、野中 薫雄先生、上里 博先生と、私が4代目の主任であります。私自身は北海道出身で、札幌南高校を卒業後、京都大学医学部に入学し皮膚科研修の後、基礎医学教室(中西重忠教授)、4年間の米国ジョンス・ホプキンス大学への留学、群馬大学と京都大学、そして平成22年より上里 博前教授の下で琉球大学の准教授として、勤務して参りました。
琉球大学皮膚科には、沖縄本島、宮古島、久米島、石垣島などの琉球諸島や近隣の離島はもとより、県外、あるいは在住する外国の方など、広い地域、多様な人種の患者さんが受診され、さらに離島への出張診療も行っております。これら関連病院より紹介を受けた患者さんを大学病院で治療にあたり、また自宅のある地域や各諸島へ安心して帰っていただくよう、中枢病院としての機能の維持に努めております。
我々が達成すべき目標として、人材の育成、地域の最終基幹病院としての役目、さらに高度先進医療施設としてのチャレンジなどが挙げられます。当科では、皮膚腫瘍を対象とする皮膚外科グループと、膠原病・アレルギーグループがうまく融合し機能しており、県外の大学病院と比べても、より高度で果敢で責任を持った治療を行えていると自負いたします。世界や日本の最新の医学・皮膚科学の情報を取り入れつつ、沖縄県・琉球諸島全域の皮膚病の最終拠点としての自負を持ち、当地で可能な限りの医療を提供しております。
大学病院での診療で病状が落ちついた患者さんは、通院に便利な信頼のおける皮膚科専門医のいる病院や皮膚科クリニックへ、逆紹介させて頂いております。限りある人的資源や時間を、高度で緊急な医療を必要とする患者さんへ、最大限に割り当てるためにも、ご理解の程、お願い申し上げます。
琉球大学病院 皮膚科 教授 高橋健造