琉球大学皮膚科学教室

Department of dermatology,

University of the Ryukyus

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化粧品等による皮膚障害症例の調査解析および情報ネットワークの確立

≪研究に関する情報公開文書≫

研究課題: 化粧品等による皮膚障害症例の調査解析および情報ネットワークの確立

臨床研究について:

病気の診断やその治療方法は、医師個人の経験則や過去からデータの積み重ねにより評価され、発展してきました。「臨床研究」とは、患者さんなど多くの方々にご協力いただき、新しい治療方法の有効性や安全性を科学的に評価していく研究活動です。

この臨床試験は、参加された方の安全や人権を守るため、国が定めて指針に従って実施されます。この研究は、琉球大学の人を対象とした医学系研究倫理審査委員会にて厳密な審査を行い、学長の許可を得た上で実施しております。

研究の目的・背景:

日常生活においては多岐にわたる物質が皮膚および身体への健康障害を誘発する可能性を持ちます。現在、科学の進歩により、様々な試薬が造り出されている一方、接触皮膚炎(かぶれ)などの皮膚障害として被害を及ぼすことも少なくありません。本邦においては、近年化粧品による重大な有害事例が相次いで起こっています。一つは加水分解小麦末含有石鹸により経皮経粘膜的に感作された小麦アレルギーであり、これは顔面の皮膚で原因となる物質が感作し、接触蕁麻疹や小麦摂取後の重篤な即時型アレルギーを誘発しました。もう一つは美白化粧品に含まれた成分であるロドデノールによる皮膚障害(脱色素斑)で、これも顔面より原因物質の感作が起こり、色素脱失、色素沈着など様々な症状が引き起こされました。これらの事例に共通していることとして、症例情報が迅速に製造販売元や他の医療施設へ伝わらなかったため被害症例数が爆発的に増えたことが挙げられます。

接触皮膚炎は誰にでも、どのような物質・製品でも起こりうる可能性があります。原因物質が適切な検査により確定されれば皮疹は早期に治癒し、それらの情報が迅速に行政や企業に伝われば物質や製品の供給が中止もしくは改良され、早期に事態を収束することができますが、現時点では、全国の医療機関、行政、企業間において、化粧品、日用品、外用薬などによる皮膚不具合情報を迅速に収集するシステムはなく、医療施設と行政、企業が情報を共有するネットワークの確立は急務とされています。

「皮膚と身体への障害情報を迅速に収集できるシステムを確立し、皮膚障害事例を早期に収束させる ネットワークを作ろう」と言うのが本研究の目的です。担当医師が、一般的な患者情報(年齢・性別)、 障害を誘発した製品の販売会社及び商品名(LOT 番号も含め)、パッチテストやプリックテストの検査 結果、製品との因果関係などの情報をウェブサイトに入力しますが、個人を特定しうる情報(カルテID・ 氏名など)については登録しません。

研究の方法:

化粧品、日用品、外用薬など我々が日常的に使用する製品や物質により皮膚と身体への障害が誘発され、今回の医学研究に同意していただいた方(約2000 例/年)を対象とし、全国のSSCI-Net 症例登録協力医療施設で行います。今回、アレルギー/光アレルギー性接触皮膚炎、アレルギー性接触蕁麻疹(症候群)、protein contact dermatitis、経口摂取による即時型アレルギー、刺激性/光毒性接触皮膚炎、白斑・脱色素斑、化学熱傷など皮膚および身体へ障害を生じた患者さんについて、原因となった物質や検査結果などの情報を全国の共同研究施設より収集し調査解析します。

(1)予定される研究期間
本研究が倫理委員会で承認された日〜平成34年3月31日(予定)

(2)対象となる患者さん
皮膚および身体への障害を生じた患者さんのうち、

選択基準:

  • 皮膚に塗布・接触した何らかの物質・製品により皮膚障害が誘発された方
  • 研究実施計画書に従う意思のある方
  • 研究実施医療期間の倫理審査委員会の承認を受けた同意文書に署名している方

除外基準:

  • 研究担当医師が、参加が不適切であると判断した方

ただし、すでに琉球大学皮膚科への通院が終了している方については、この情報公開を同意文書の代わりといたします。

(3)研究対象者数
当院 30 例/年(全体2000 例/年)

(4)研究に用いる情報の種類

以下の情報を、SSCI-Net の症例登録サイトへ入力します。

背景因子:

  • 登録年齢、性別、患者居住区(都道府県市)、職業 ・皮疹の部位
  • 診断名・原因となった製品、物質名
  • 治療期間
  • 転帰
  • その他のアレルギー疾患の既往、合併(喘息、アトピー性皮膚炎など)

登録する検査項目:

  • パッチテスト
  • ROAT
  • 使用試験
  • プリックテスト

収集されたデータは、特定の関係者以外がアクセスできない状態で管理され、対応表は琉球大学大学院医学研究科皮膚病態制御学講座内で保管・管理いたします。

(5)研究の実施体制

・研究主施設・責任者
藤田保健衛生大学 医学部アレルギー疾患対策医療学講座 教授 松永佳世子

・共同研究施設および共同研究者

琉球大学大学院医学研究科皮膚病態制御学講座 教授 高橋健造

その他、SSCI-Net 症例登録協力医療施設135 施設

関連機関  一般社団法人SSCI-Net
サイトURL: http://info.sscinet.or.jp/

 

(6)研究対象者等及びその関係者からの相談等への対応に関する情報:

本研究の対象になられる方で、ご自身のデータの利用を除外してほしいと希望される方は、担当医師にご相談ください。除外のお申し出により不利益を被ることは一切ありません。

また、研究のより詳しい内容をお知りになりたい場合は、この研究の独創性確保に支障がない範囲で、資料を閲覧していただくことが可能です。希望される場合は、主治医もしくは下記連絡先にお申し出下さい。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

〒903-0215 沖縄県中頭郡西原町上原207番地

琉球大学医学研究科 皮膚病態制御学講座 大平 葵

TEL 098-895-1153

研究責任者:琉球大学医学研究科 皮膚病態制御学講座 高橋健造